犬を初めて飼う方へ_第2話/飼う前に成犬・老犬と触れ合おう~犬を捨てるその理由

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動物保護施設から犬・猫の里親になろう!:犬を初めて飼う方へ2は飼う前に成犬・老犬と触れ合おう~犬を捨てるその理由についてです


犬が捨てられる理由から、あなたが「本当に犬を飼いたいか」を考えてみませんか?

残念ながら、日本では未だペットを遺棄・飼育放棄する飼い主が後を絶ちません。

これから初めて「犬を飼ってみよう」と考えている方は、無責任な飼い主とならないためにも、
購入や引取りをする前に、まずは成犬や特に老犬と触れ合ってみる事をお勧めします。
なぜなら、「犬を飼うこと」に対する認識不足から生じる「犬を捨てる理由」として、
以下のような点が挙げられるからです。



1. 勢いまたはアクセサリー感覚で購入したため、即飽きる

「戸建てを買ったから(ついでに)犬を飼おう」
「(文字通りの)衝動買い」
「(若い人に多い)○○の記念に」
「『血統書付を飼っている』と言えば一目おかれるかも」

など、きっかけは様々ですが、犬を飼うことにすぐに飽きてしまう人達に共通しているのは、
「犬と10年以上共に過ごすイメージを持っていないまま購入する」という事です。




2. 容姿へのギャップ

あなたがペットショップで衝撃を受けた「幼犬の可愛い盛りの時期」はあっという間に過ぎ、
実際そのほとんどは、成犬~老犬期をともに過ごすことになります。

犬は1.5年も経てば成犬の体格になっていますし、幼犬の頃の【もふもふ・コロコロ】したあの感じは既に
あなたのイメージとは違うものになっています。

ご参考に
人間と共に生き、高齢となった老犬たちの画像特集
をご覧下さい。


犬種により異なりますが犬の平均寿命を10歳程度と仮定
すると、成犬・老犬のイメージが無い飼い主さんはその
ギャップをかかえたまま8年以上を過ごす事になります。

 ● カラパイア 【人間と共に生き、高齢となった老犬たちの画像特集 ペットのお薦めコラム



3. しつけへのギャップ

犬は元から従順で、
「飼い主のしつけを守り、引っ張らず・吠えず・噛まないものである」
「しつけなんて簡単にできる」
と勘違いをしているケースも、遺棄や飼育放棄へ繋がります。

このケースでは、そもそも犬のしつけには飼い主が最低限の知識を有する必要がある事を分かって
いないため、
  ○ しつけをいざ何となくやってみると駄目だったので、すぐに諦める
     ↓
  ○ 飼い犬をバカ犬呼ばわりする
     ↓
  ○ 犬への興味を持たなくなる

という流れを辿ります。
また、飼い主さんとノーリードでもアイコンタクトをとれる子は、(犬種や個体差があるものの)飼い主さんの
日々のしつけ・コミュニケーションの賜物だという事がまるで分かっていません。

犬のしつけには根気と時間が必要です。しつけに対する最低限の知識と心構えはできていますか?




4. 病気と介護へのギャップ

ほとんどの子は晩年、病気が原因で亡くなると思った方が良いでしょう。
そして、もし皆さんが犬や猫を飼った際も、おそらく同様に看護や介護をしていく中で愛犬・愛猫を看取ること
になるかもしれません。

ところが、実際の看護や介護は時間的,経済的,肉体的,そして精神的にも飼い主さんの負担となることを、
飼う前から知っている方はほとんどいませんし、また、やがて自分たちにもその様な状況が訪れるであろう
実感も、犬を飼う前ではなかなかわき辛いでしょう。

そのため、自分のペットがいざ病気となると、(その大変さから)段々と面倒を見るのが嫌になり、
その子達を遺棄したり安易に殺処分を依頼するという愚行をおかす無責任飼い主は未だ後を絶ちません。
(特に悪質なのは、病気になった途端に面倒をみるまでも無く使い捨ての様に遺棄する者もいることです)

やんちゃで活発だった子も、皆さんと同じ時を過ごしていく中で同じく年をとり、やがて眠っている事も多く
病気がちにもなります。

また、あなた自身の経済的・肉体的状況にも変化があるかもしれません。

10年後のあなたは犬を看病できる状況にありますか?

 ● 【犬を初めて飼う方へ_10~老犬介護と病気の子の看護の現実】 ペットのお薦めコラム

 ● 【殺処分と安楽死について】 ペットのお薦めコラム



5. その他

「引越し」や「アレルギー」などの環境的・肉体的側面からも、犬や猫を捨てる動機や理由が挙げられます。
(詳細は以下よりご覧ください)


 ● 【犬を初めて飼う方へ_6~犬を飼える条件・飼えない条件(3)~環境的側面】 ペットのお薦めコラム

 ● 【犬を初めて飼う方へ_7~犬を飼える条件・飼えない条件(4)~ペットアレルギー1/2】 ペットのお薦めコラム




この中に1つでもあてはまりそうな項目はありませんか?

勿論、飼う前は皆「その子を一生大切に育てる!」と言うでしょう。
しかし、年間10万匹の犬・猫の殺処分が行われている現実は、一生面倒をみる事のイメージが
出来ていない無責任飼い主によりもたらされている純然たる事実です。

なお、語弊の無い様にお伝えしますが、事前に上記の様な情報をもつことなく飼い始めた飼い主さんでも、
そのほとんどは犬や猫の一生をきちんと見届けています。
だって、生きものを飼うのであれば一生面倒をみるのって極々当たり前の事ですよね?

問題は、無責任飼い主は事前の心構えや知識、覚悟をもたない特徴があり、
であるが故、犬や猫の遺棄・飼育放棄を平気で行えてしまっている点なのです。

従って、これから犬や猫を飼う予定の方は事前に情報を得たうえで、
自分のライフスタイルに合ったペットを、責任をもって飼って欲しいと考えています。



「10年以上を共に過ごすイメージ」をもつということ

冒頭でも述べましたが、成犬や老犬と触れ合う事はこれらに対して事前に「10年以上を共に過ごすイメージ」
を与えてくれるかもしれません。
もちろん、一度愛犬・愛猫を看取った事のあるお知り合いに聞いてみるのも良いでしょう。
そして、「ペットを飼うことの良さ」だけでなく「大変さ」についても聞いたうえで「飼う事」の決断をしても、
決して遅くはありません。

「【ベビーシェマ】による可愛さから犬が欲しいと思ってしまったのか?」
それとも
「本当に犬が欲しいのか?」

ペットは使い捨てではありません。
捨てる側の人間にならないためにも、今一度その理由を考えてみて下さい。


 ● 【犬を初めて飼う方へ_1~ベビーシェマの罠】 ペットのお薦めコラム


 動物保護施設から犬・猫を引きとろう! >犬を初めて飼う方へ_第3話
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