ペットのニュースや事件について考える-1|犬を食べた某元市長の主張について考える(1)

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犬や猫,ペットのニュースと雑学・お役立ち情報:ペットのニュースや事件について考える_第1話は犬を食べた某元市長の主張について考える(1)です


他国の犬食を語るうえで知っておくべきこととは?(1)

元横浜市長の中田宏氏が自分のチャンネルにて、韓国で犬をたべたことを明かし話題となりました。

違法でないのであれば、その行為自体は(批判は受けたとしても)個人の自由でしょう。しかし、
「犬が可愛いからという理由だけで、欧米諸国の様に(日本人は)他国の食文化に口出しをすべきでない」
との主張は、明らかな情報不足からくる発言であると感じました。
そこで皆さんには、まずは犬食と犬食反対運動の実態をお話ししながら、中田氏の発言を含めご自身の
犬食に対するスタンスを考えて頂きたいと思います。
(問題のサイトは「【正直告白】私、イヌ食べました。平昌オリを前に批判がすごいケド」にて検索下さい)

なお、本ページでは以下の観点からお話をします。
--------------------
1.虐殺の末に提供される犬肉と犬肉農場の存在
2.捕鯨反対運動へのカウンター
3.日本に輸入される犬肉

4.アメリカからの圧力
5.日本人が犬食に反対できない唯一の理由
6.韓国の愛犬家の存在
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1. 虐殺の末に提供される犬肉と犬肉農場の存在

チャンネルでは、「愛玩動物だから、可愛いから食べるなというのは違う」という主張がありますが、
まず、このそもそもの前提が全く違います
し、犬食反対においてはこの主張自体が既に古い考え方
・情報だという事です。

現在、主張は異なるものの、世界の動物愛護団体が犬食反対において第一義として掲げているのは
「犬食反対」よりもまずは「調理する過程にある虐殺を止めろ」というものです。

皆さんは、韓国や中国では犬に苦しみを与えぬき食すことで、高い栄養価を得ること・滋養強壮に
つながるという非科学的な迷信のもとで犬が食べられていることはご存知でしょうか?
そして、
皆さんは見たことがありますか?生きたまま四肢を切られてなお、切り刻まれる犬を。
皆さんは見たことがありますか?火をかけた浅い鍋に立たされ、死ぬまでもがき苦しみ続ける犬を。
犬食レストランで出てくる犬は(全てとは言いませんが)この様な形で出されるのです。

また、犬肉ファーム(食用犬農場)とは決して食用の犬を飼育しているだけではありません。
犬を飼うのに飽きた飼い主がペットとして飼っていた犬を持ち込み、それを引き取り食用として
提供する中間地点でもあるのです。
そして、悲しいことにその中には当然の様に日本犬(後述)もいますし、盗難された犬もいます。
これに加え、衛生面も満たされていないところが多く存在するのが犬肉ファームの現状です。
(食用として法整備をしろと言っているわけではありません)

犬をパートナーとして選び共に過ごす日本人として、これらを「食文化として尊重しろ」という発言には、
あまりにも無責任だと思うのは私だけでしょうか。
(日本人の中にも、飽きたら未だに保健所に連れて行ったり、犬の廃品回収に出せてしまう人間も
いるので、犬の遺棄の部分については必ずしも非難できる立場ではありませんが…)




2. 犬食に不干渉の立場をとっても、日本へのクジラやイルカの捕獲反対の圧力は変わらない

犬食反対に不干渉の立場をとる人の多くに「クジラ漁」や「イルカ漁」に口出しをされたくないので、
犬食にも口を出さないという方もいらっしゃいますが、これは全くの無意味です。
海外の団体は決して犬とクジラ・イルカを天秤にかけて、どちらかが無くなれば片方を取り下げる
などという方針をとってはいませんし、そもそも主張する団体が異なります。

例えば、日本の中ですらお金やコネを持っている企業や団体が、市民感覚から外れる常識や倫理
を平気で振りかざしてくることを皆さんは既に体感されていると思いますが、これが現実なのです。
これを世界に置き換えても同様で、「食文化への口出し」が「欧米諸国の文化の侵略」だとした
ところで上記の問題からは逃げられず、反論をしないのであれば向こうは粛々と外堀を埋めてくる
のが同様に現実です。
犬肉文化に対して口をつぐんだところで、他国からの捕鯨や踊り食いの追求が無くなるわけでは
ないということがお分かり頂けましたでしょうか。

従って、明らかにおかしいと思われることに対しては、自国・他国を問わず堂々と主張することが
日本人に必要であり、犬食反対に関しても虐殺を見過ごせないという本音を押し殺すのではなく、
鯨の話と犬の話は整合性をとりながらも、分けて個別に主張できることが必要であると考えます。
(日本人が「主張しないこと」を美徳する時代はとうの昔とっくに終わっていますが、皆さんはどう
お考えでしょうか?)




3. 対岸の火事では済まされない、日本に輸入される犬肉問題

ここでの詳細は控えますが、現在の日本人は犬を常食としないのに、なぜか日本国内での犬や猫の
消費があることをご存知ですか?

同様に、犬肉自体が日本に輸入されている事実を、ほとんどの日本人は知らないでしょう。

誰がどのように日本で食べているかは割愛しますが、この事実より「日本人も犬肉を食べている」と
思っている外国人は少なくありません。もし、日本人が犬肉を食べていないというのであれば、日本
への輸入も含め禁止する行動を行わない限り、世界からは無駄な疑念をもたれることになることを
皆さんは知るべきでしょう。
(先述の通り、「自分達は食べていないから、輸入されていても問題ではない」という話は通用しません)

なお、台湾は2017年犬と猫を食べることが禁止(罰則が強化)となりました。羨ましい限りです。



犬や猫,ペットのニュースと雑学・お役立ち情報 >ペットのニュースや事件について考える_第 2 話
犬の病気の話とペットのお役立ち情報 犬を食べた某元市長主張について考える(2) へ続きます>>





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