犬の里親になってから_第1回|犬を飼うにあたり初めに絶対準備すべきこと…逃走を防ぐ
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動物保護施設から犬・猫の里親になろう!:犬の里親になってから_第1回は、犬を飼うにあたり初めに絶対準備すべきこと~逃走を防ぐです。犬の飼い方について考えていきます。


一にも二にも「逃走を防ぐ」こと

犬を引き取る事が決まった日から当日までは、「犬をどこに寝かせてあげるか」「犬のベッドやリード、
ファウンテンはどんなものを揃えようか」などと思いを張り巡らせる、とても興奮した期間となるでしょう。


1. 犬や猫を逃走させないこと

【犬や猫逃がさないこと】
もちろん事前に物を買い揃えることは重要な事です。が、犬を引き取るにあたって最も重要かつ絶対に
準備すべき事は、「犬を逃がさない事への準備と心構え」だという事を忘れないでください


実は、引き取って数週間以内に犬を逃がしてしまう里親が想像以上に多い事を皆さんはご存知でしょうか?
(中には意図的に逃がしたり捨てたりするものもいますが…)
もちろん、無事に捕獲されて家に戻るケースもありますが、
「逃げてしまったものは仕方がない」と面倒なので探しもしない。や、
「(見つかったとしても)こんな子ではないはずだった」とモチベーションを下げてしまい、再度引き取らない。
など、身勝手な人間がいる現実を、これから飼われる方はご自身がそうならないためにも知っておくべきです。


2. 犬は「玄関から先へ勝手に出てはいけない」という人間のルールを理解していません。

犬は「玄関から先へ勝手に出てはいけない」という人間のルールを理解していません。
これは人間が教えて初めてわかるものなのです。

「帰巣本能があるから気にしなくても大丈夫」という謎理論をふりかざす人もいますが、当然それも間違い
です。犬における巣とは縄張り(テリトリー)であり、一般的にはマーキングを含めた匂いからそれを認識
します。つまり、引き取って間もない期間(テリトリーの認識がない空間)では帰るべき場所も分からない
ということです。

また、保護施設や譲渡会でその子に「運命的な出会い」を感じる
方もいらっしゃいます。その感覚をもとに犬を可愛がる事はもちろん
素敵なことです。

しかし残念ながら、犬側からみると引き取られて間もない頃は、
飼い主さんが感じた様な「運命的な出会い」は感じていないで
しょうし、あなたの理想とする振舞いはとらないかもしれません。
この理想が高ければ高いほど「逃走」された際の現実で、飼い主
さんはショックを受けてしまうことがあるようです。
犬との共生には最低限のしつけが必要であってこそ成り立つこと
を忘れないで下さい。

飼い主の心犬知らずAHS
 ● 【犬とのコミュニケーション場面(1)~飼い犬へのしつけについて】 ペットのお薦めコラム



3. 逃走時のリスク・トラブルを避ける

大人しいと思える犬であったとしても、飼って間もない状況下で逃走し1匹となった際はどの様な行動をとるか
予測ができません。それは、あなたが所有権を有する犬が人を噛んでしまう状況になるかもしれなければ、
逆に、事故を含め人間から仕打ちを受けるかもしれないことを意味します。
トラブルの原因となってしまわない様、犬がテリトリーの認識をするまではしっかり人間が教えこみ見張って
いる必要がある事を忘れないでください。


二本足の保護犬・すみれちゃんのお話
 
二本足のすみれちゃんとは、高崎市動物愛護センターが保護し譲渡した
ものの、飼い主の無責任な飼育により(理由は不明とされていますが…)
逃げ出してしまったところ、電車に跳ねられ左の手足と尻尾を失ってしま
った子の実際のお話です。

既にメディアにも取り上げてられているので、その経過の説明は簡単に
とどめますが、保護された際は体にウジがわいている状態にも関わらず、
無責任飼い主との所有権の問題もあり、即座に治療を受けることも
できないという瀕死の状況におかれていましたが、センターの皆さんの
懸命な働きかけや獣医師さんの治療のかいもあり、すみれちゃんは今は
元気に走り回れるまでに回復しています。

(群馬わんにゃんネットワークのブログより)
 ※ 詳細は群馬わんにゃんネットワークや各メディアの記事をご覧ください

ここでお話をしたいのは、
・ 動物保護センターの譲渡審査にも限界があり、そこを突いて「お試し飼い」「置物飼い」程度の心づもり
  の無責任飼い主が、表向きだけ良い顔をして引き取りに来るケースが決して少なくないということ。
  (中には虐待を目的に引き取る犯罪者もいます)
・ 本当に犬の里親になりたくて引き取ったにも関わらず、結果として逃がしてしまった場合は悲惨な
  結末が待っているかもしれないこと。
・ 「保護犬・保護猫の里親になること」や「ペットを飼うこと」の意味
を、この事件を通じて今一度考えて頂きたいと思います。

 ● NPO法人:群馬わんにゃんネットワーク ペットのお薦めコラム

 ● 保護施設から引き取るにあたり~保護犬を飼うことの意味を考えてみよう】 ペットのお薦めコラム

 ● ペットのニュースや事件について考える~保護犬詐欺の話】 ペットのお薦めコラム

4. 「犬は逃げるもの」
犬を真剣に引き取った方にとって、犬の逃走ほどその結末を含め悲しいことはありません。だからこそ、
引き取って間もない頃は、「犬は逃げるもの」という認識のもとに飼いましょう。

門扉が無い家では土間の手前に蛇腹を置くなどの工夫をすべきでしょう。
(それでも活動的な子は突破してしまうかもしれませんし、人間の視線が行き届かない扉の開閉のタイミングで
 スルッと出て行ってしまうかもしれませんが、くれぐれも家に来て間もないタイミングで「叱る」という方法は
 取らないように気を付けましょう。)

また、当面は首輪に連絡先をつけておくなど、逃走してしまった際の対応も考えておくべきでしょう。
兎にも角にもしつけが落ち着くまで、飼い主さんは細心の注意を払う必要があります。
そして、想いや理想を高く持ちすぎて1回の逃走で「裏切られた感」を感じ、飼う事を放棄するといった
保護施設のスタッフさんを悲しませる様な事はくれぐれもしないでください。

※ 猫は犬の平面の動きに加え縦にも動きますので、逃走用のゲートも高さのあるものを選ぶなど、
   猫が家を住処と思うまでは犬に比べてより気を遣う必要があるのは言うまでもありません。


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